お知らせ共通農業語彙(CAVOC)農作業基本オントロジー(AAO)農作物語彙体系(CVO)ウシ用飼料オントロジー(CFO)農業者向け研究グループ
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農作業基本オントロジー (AAO, Agriculture Activity Ontology)
農作業にかかる時間を栽培技術体系、地域ごとに比較することは、地域に適した効率的な技術体系を選定する際に役立ちます。その前提としてはデータを連携し統合処理する必要がありますが、同じ農作業のデータに異なるデータ名が付けられていると適切な処理ができないことがあります。例えば「イネを刈ること」に1時間要したことを、Aさんは“収穫”、Bさんは“稲刈り”、Cさんは“稲かり”と登録した場合、コンピュータは各々別の作業に1時間要したと処理します。この際、“稲刈り”、“稲かり”がいずれも「稲を収穫する作業」と定義する情報基準を参照できれば、いずれも「収穫」に1時間要したと処理できます。農作業基本オントロジーは、農作業を定義するもので、コンピュータが参照する情報の基準として活用できます。
農作業基本オントロジーの公開ページでは、英名、同義語、対応するウィキペディアページ、農業技術辞典NAROPEDIAページへのリンクが確認できます。栽培技術関連資料では、「現場で利用される農作業名」と「農作業基本オントロジーの農作業名」の対応を確認できるため、農業ITシステムでデータ名(農作業名)を設定する際、ご利用いただけます。
農作物語彙体系(CVO, Crop VOcabulary)
植物は、世界共通に利用できる、生物分類に基づいた学名、および学名に対応した植物名を持っています。農業生産された植物、いわゆる農作物は、基本的には植物名で呼ばれますが、成熟度(例“エダマメ”、“ダイズ”)、利用部位(例“フキ”、“フキノトウ”)、形(例“ピーマン”、“トウガラシ”)により違う名前で呼ばれたり、品種名(例“絹さや”)で呼ばれることがあります。このような農作物名の多様性は日本文化の豊かさを示すものですが、データを連携し統合処理する際には障害となることがあります。
安全で、消費者の好みにあった農作物を安定的に供給するためには、生産から小売、消費にいたるフードチェーンでの収集データを統合的に解析し、その結果を基に改善を続けることが重要です。データは、その中身を表す名称(以下データ名)に基づいて処理されるので、データ名が統一されていない場合、例えば“豌豆”と“エンドウ”のデータが、別の農作物データとして処理される等の問題があります。
農作物語彙体系は、農作物を定義するもので、コンピュータが参照する情報の基準として活用できます。例えば、農作物語彙体系を参照することで“豌豆”と“エンドウ”のデータは、同じものとして処理できます。また、農作物語彙体系はフードチェーンで利用される公的情報にあるデータ名(農作物名)とも連携しています。農作物名称サーチは農作物語彙体系を簡単に体験できるサービスであり、農作物の学名、読み、別名、英名、および農作物語彙体系に連携するデータ名を確認できます。例えば「農薬登録情報」のデータ名“実えんどう”、 「残留農薬基準」のデータ名“グリーンピース(生)”の連携を確認することで、2つのデータ名で管理された農薬情報の連携をイメージできます。



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